【詐欺ニュースまとめ 10/17】大津で投資詐欺1500万円超、白山は「保釈保証金」で1300万円 受け子は15歳と17歳
17日は、大津市のSNS型投資詐欺1500万円超、白山市の1300万円など9件。受け子に15歳と17歳が使われた逮捕も重なり、出金を人質に追加の金を取る手口が目立った。
1. 「サービス料500万円」は営業マンに手渡し 大津市で2人、計1500万円超
大津市でSNS型投資詐欺が重なった。一人目は28歳の男性。5月下旬、SNSで知り合った有名投資家を名乗る人物にグループへ誘われ、女性アシスタントを名乗る相手とやり取りを始めた。「指示どおりに売買すれば利益が出る」。7月から8月に4回、計500万円を振り込む。出金しようとすると、返ってきたのは「サービス料500万円を払え。営業マンに直接手渡すように」。13日までに2回、営業マンを名乗る男に現金500万円を渡し、被害は計1000万円。もう一人は70歳の女性だ。12日、有名スポーツ選手が推奨するとうたう投資サイトに登録すると、片言の日本語の女性から国際電話が入り、投資グループへの入会を勧められた。14日までに10回、暗号資産、現金、電子マネーで約510万円。2人で1500万円超。出金を人質にして二度目の支払いを迫る。奴らの常套手段だ。
2. 「#9110を押して」から始まるニセ警察 白山市の50代女性、保釈保証金名目で1300万円
白山署は16日、白山市の50代女性がニセ警察詐欺で現金約1300万円をだまし取られたと発表した。始まりは7月14日。大手金融グループの社員を名乗る男から電話があり、大分県で買ったスマホの代金が引き落とされておらず、不正利用が疑われる、だから#9110を押せ、と指示された。続いて現れたのが、大分県警の警察官や検察官をかたる男たちだ。「逮捕状が出ている。調査には保釈保証金が必要」。女性はインターネットバンキングやATMから、指定口座へ3回に分けて振り込んだ。送金後に連絡が途絶えたことなどから、詐欺だと気づいたという。署に被害を届けたのは8月28日。公表までに、およそ1カ月半かかっている。金融機関、警察、検察。肩書きを重ねて信用させ、最後に「保釈」という言葉で金を引き出す。段取りは、すっかり出来上がっている。
3. 「何でも買ってあげると言われた」15歳の少女が受け子 三鷹では17歳が還付金カードを盗む
闇バイトの現場に、また子どもが立たされていた。千葉県のいすみ署は、高校生の少女(15)と専門学校生の男(18)を詐欺の疑いで逮捕した。9月5日、いすみ市の84歳女性方に「息子さんの税金の滞納分に至急150万円が必要」と電話をかけ、弁護士事務所の事務員を装って、自宅前で現金150万円を受け取った疑いだ。少女は、SNSで知った相手に仕事を紹介され、何でも買ってやると言われたのでやった、と話す。男は「怪しいと思ったが、助けになりたくてやった」と説明している。気づいた家族の110番で発覚した。警視庁三鷹署も、兵庫県尼崎市の高校生(17)を窃盗の疑いで逮捕した。8月、三鷹市の80代男性宅へ信用金庫職員を装って現れ、キャッシュカード2枚を盗み、ATMで計60万円を引き出した疑いがある。市内では今年、同様の手口が14件。署は、うち数件に関与したとみている。
4. 息子を装い「500万円必要」 高松で400万円、愛知の26歳と19歳を逮捕 10月だけで10件超
香川県警高松北署は16日、名古屋市に住むバーテンダー(26)と、愛知県の専門学校生(19)の2人を詐欺容疑で逮捕した。高松市の80代女性に、息子を名乗る何者かが電話をかける。体調が悪い、携帯は洗濯機で壊した。さらに職場の女性を妊娠させ、その夫に訴えられそうだ、だから500万円いる、と畳みかけた。15日、高松市の路上で2回にわたり、現金計400万円をだまし取った疑いだ。男は黙秘、19歳は「今回の件については全く分かりません」と否認している。警察によると、高松・坂出を中心に、10月に入ってオレオレ詐欺が10件以上発生し、相談は50件を超えた。現金の受け渡しは駅や駅周辺で指定される。現れるのは息子の上司、あるいは弁護士の助手を名乗る人物で、そこから人通りの少ない住宅街へ連れ出して受け取る手口だという。電話の筋書きは作り話でも、受け取りに来るのは生身の人間だ。
5. 公園のトイレで紙袋を手渡し 松山市で警戒中の警察、20歳の男を逮捕
愛媛県警は17日朝、岐阜県可児市の職業不詳、砂川ケビンジョマデル容疑者(20)を組織的犯罪処罰法違反の疑いで逮捕した。16日午後1時40分ごろ、氏名不詳者らと共謀し、松山市内の公園のトイレで、詐欺で得た現金の入った紙袋を別の男に手渡し、犯罪収益を隠した疑いだ。警察はこの日、松山市内に息子をかたるオレオレ詐欺の電話が複数かかっていることを把握し、被害を防ごうと警戒していたという。その網にかかった形だ。現金を渡した先の男については、報道では触れられていない。認否も、捜査に支障があるとして明らかにされていない。ただ、場所の選び方は見て取れる。人目につかず、出入りの少ない公園のトイレ。金は受け子から別の男の手へ渡り、さらに上へ流れていく。電話をかける者から現金を運ぶ者まで、役割ごとに切り分けて動くのが奴らの常だ。
6. 「12億円当選」でも払うのは「手付金」 掛川市の20代男性、電子マネー約1万5000円
金額は小さい。だが仕組みは、桁違いの被害と同じだ。静岡県掛川市の20代の会社員男性のスマートフォンに、10月2日、「12億円当選」というショートメッセージが届いた。誘導されたホームページには、受け取りのために一時的に必要な「手付金」を払うよう書かれていた。男性は指示されるまま、コンビニで電子マネーカードを3回購入し、カード番号を伝えた。取られたのは約1万5000円分。12億円は、いくら待っても振り込まれない。不審に思って警察に相談し、被害が分かった。警察は、いきなり届く高額当選の知らせはまず詐欺を疑うよう求めている。巨額の賞金を餌にして、先に少額を払わせる。払えば次の名目が出てくるのが、この手の常道だ。男性は3回で気づき、傷が浅いうちに止まれた。それが何よりの救いだった。
7. 被害総額1億1900万円、うち1500万円を受け取った31歳 SNS投資詐欺でベトナム国籍の男を逮捕
群馬県警の組織犯罪対策1課と太田署は、住所不定、無職でベトナム国籍の男(31)を詐欺の疑いで逮捕した。昨年10月から12月にかけて、太田市の60歳の女性にSNSを通じ、割引率が高く株価も高い銘柄があるので利益が伸びるよう手伝う、という作り話の投資を持ちかけた疑いだ。昨年12月2日、男は投資会社の社員のふりで自宅を訪ねてきて、1500万円の現金を持ち帰ったとされる。女性が被害届を出したのは今年1月23日。県警によると、女性がだまし取られたのは計1億1900万円にのぼる。今回の逮捕容疑は、そのうちの1500万円分だ。男は、覚えていない、金を受け取るアルバイトならしていた、と述べ、犯意を否認している。1億1900万円のうちの一部。受け取り役の逮捕は、全体像の入り口にすぎない。
8. 「空き家」が詐欺の受け取り場所に 警察庁が注意喚起、架空の表札と合鍵と使い回しの暗証番号
警察庁は16日、Xで注意喚起を行った。人のいない家や部屋が、詐欺で奪った現金や、密輸された違法薬物の届け先に悪用されているという。手口は具体的だ。一つは架空の表札。空き部屋の郵便受けに貼っておき、届いた不在票を抜いて、現金や薬物入りの荷物を宅配業者や郵便局の窓口で受け取る。二つ目は合鍵。メーターボックスに保管された内見用の鍵で侵入し、住人になりすます。三つ目は暗証番号の使い回し。複数の空き部屋で同じ番号が使われていたため、組織に把握されたという。賃貸住宅が、詐欺やSNS型投資、ロマンス詐欺の犯人グループの活動拠点にされるケースもある。警察庁が挙げる兆候は、空き家のはずなのに頻繁に荷物が届く、受取人が部屋の前で待っている、見慣れない社名の表札がある、といったもの。実際に、カーテンの隙間から大量の電話機が見えたとの情報提供が、摘発につながった例もあるという。
9. 警察官5700人分の名前が漏れた 広島県警「実在する警察官を名乗る電話」の恐れ、県内は44億円超
広島県警によると、今年に入って9月末までに県内で起きた特殊詐欺の被害額は約44億2400万円。うち警察官をかたる「ニセ警察詐欺」が約17億7100万円で、全体の約4割を占める。過去最悪のペースが続くなか、新たな懸念が出てきた。大阪のIT企業「アルカディア」が不正アクセスを受け、その余波で、県警の警察官と職員のほぼ全員にあたる約5700人分の氏名、所属、私用メールアドレスが流出した恐れがあるというのだ。漏れた情報が使われれば、「実在する警察官を名乗った詐欺電話」が掛かってくることもありうる。名前も所属も本物。電話口で確かめようにも、名簿に載っている。県警は「警察官が捜査情報やお金にまつわる話を電話で話すことはない」とし、不審な連絡があれば迷わず相談するよう呼びかけている。偽物らしさを減らして近づいてくるのが、奴らの次の一手だ。
断言する。出金を止める話は、すべて次の請求の入口だ。
大津では「サービス料」、白山では「保釈保証金」、掛川では「手付金」。名目は違っても、金を渡した先にあるのは、さらに金を求める次の理由だけだ。受け子には15歳と17歳が使われ、広島では警察官の個人情報の流出が、本物らしさを増す材料になりかねない。電話で金の話が出た時点で、その話は終わりだ。相手の肩書きが本物かどうかを確かめる必要すらない。