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まとめサギ速編集部

【詐欺ニュースまとめ 11/6】山形のボイスフィッシング9億円で口座開設役を逮捕、新潟では70代女性が4250万円

11月5日夜から6日に報じられた詐欺は約15件。山形のボイスフィッシング9億円事件で口座開設役が逮捕され、新潟ではSNS投資で4250万円の被害。ニセ警察の手口も巧妙化した。

1. 企業を狙った9億円超の電話詐欺、口座を開いた27歳のベトナム国籍の男を逮捕 山形

狙われたのは山形県内の複数の企業だ。昨年3月、金融機関を装った電話が次々にかかり、ボイスフィッシングの手口で合計9億円超がだまし取られた。この事件で山形県警は6日、不正送金に使う口座を開いたとして、天童市に住む無職のベトナム国籍の男(27)を詐欺の疑いで逮捕した。調べでは、他人に売り渡す目的を隠して口座を開設し、キャッシュカードを手に入れた疑いが持たれている。電話をかけた側ではなく、金の通り道を用意した役割だ。だが、この口座がなければ奪った金は動かせない。詐欺グループは実行役を細かく分け、誰も全体像を語らないまま巨額の被害だけが積み上がる。9億円という数字は、法人の口座情報を握られた時の怖さをそのまま示している。

2. 「プロジェクトが始まる」で口座開設、自宅に来た男に手渡し 新潟市北区の70代女性が4250万円

きっかけはスマホに出た株式投資の広告だった。新潟市北区の70代女性が7月25日に広告を見ると、実在する資産運用会社の職員を名乗る男からメッセージが届き、投資を学ぶSNSグループに招待された。グループ内の女から「プロジェクトが始まる。口座開設しないか」と促され、指定サイトで口座を作った。テスト資金10万円が入り、画面上で利益が出たため、女性は50万円を振り込む。その後は集金役を名乗る男が自宅を訪れ、現金を複数回に分けて受け取り、手渡した額は4200万円に達した。元本の返還を求めると、さらに120万円を要求される。支払おうと訪れた金融機関で被害を疑われ、ようやく発覚した。被害額は合計4250万円。最初の少額の「利益」が、巨額の手渡しへの入り口だった。

3. 偽の供述調書に「AI監視」マニュアル、24時間の自撮りを強要 愛知県警が偽画像を公開

愛知県警が公開したのは、ニセ警察詐欺の被害者に送りつけられた偽画像の数々だ。警察官をかたる人物から電話があったのは10月上旬。やり取りの中で、でたらめな供述調書や取り調べの同意書、さらに警察庁のロゴ入りの「AI監視における注意事項」と題するマニュアルまで届いた。そこには、顔と上半身が常に映る状態で24時間行動せよという趣旨の指示が並び、被害者は言われるまま自分の行動を撮影して送ってしまった。連絡が取れなくなったことを怪しんだ被害者が、犯人側の口にした山梨県警へ問い合わせ、詐欺と判明。金品の被害は免れた。県警の担当者は、監視されていると思い込むと周囲に相談しづらくなり、被害の長期化と高額化につながると指摘する。孤立させるための小道具に、AIという言葉まで使い始めた。

4. 潔白の証明に1003万円、一度返金して翌日に再送金させる 射水市の60代男性

手口の最後にひねりが加えられていた。富山県射水市の60代男性に7月20日、郵便局員を名乗る男から電話があった。大阪の税関で大量の通帳が見つかったと聞かされ、大阪府警を名乗る男に回される。「主犯格があなたも関わっていると話している」と迫られ、LINEに誘導された。ビデオ通話では警察手帳や逮捕状のようなものを見せられ、個人情報を書いた上申書の送信と、毎日の行動予定の報告まで求められた。さらに検事を名乗る男が「資金をすべて確認する」と要求し、男性は8月21日、指定口座に1003万円を振り込んだ。報道によると、犯人側はその後、約951万円をいったん返金し、翌日に再び振り込ませたという。一度戻された金に、安心した被害者の心理を突いた形だ。被害は合計約1001万円とされる。

出典:TBS NEWS DIG

5. 「資産を凍結し捜査する」で暗号資産5回送金、約2400万円分 大津市の75歳男性

滋賀県警が5日に発表した。被害に遭ったのは大津市に住む75歳の男性だ。昨年9月、厚生労働省の職員をかたる男から電話があり、保険証が悪用され、石川県の病院で薬物が大量に買われているという話を聞かされた。続けて電話を代わった石川県警の警察官を名乗る男が、資金洗浄の疑いがあるので財産を凍結して調べる、と宣告と言い出す。男性は暗号資産取引所の口座などを開設させられ、5回にわたって暗号資産を送金。合計約2400万円分を失った。役所、警察と立場の違う人物を順に登場させ、疑いを重ねて追い詰めるのが奴らの常套手段だ。しかも送金先が暗号資産なら、銀行の窓口で止められることもない。県警は、警察官が資産凍結や送金を指示することはなく、そうした電話はすべて詐欺だと呼びかけている。

6. 「不倫相手を妊娠させた」で示談金1500万円 津市の80代女性、駅近くで弁護士の代理に手渡し

三重県警津署が5日に発表した。津市の80代の無職女性の自宅の固定電話が鳴ったのは7月16日。息子を名乗る男が風邪でせきが止まらず、携帯が壊れて番号が変わったとと切り出し、続けて職場の同僚との不倫で相手を妊娠させ、夫が激怒しているため示談金などに計1500万円が要る、と打ち明けた。翌17日、女性はJR亀山駅付近の路上で、弁護士の代理を名乗る人物に現金などを手渡した。その後、本物の息子から連絡が入り、ようやく詐欺だと気づいたという。声の違いを風邪でごまかし、恥ずかしい話だから誰にも言えないと思わせ、弁護士の肩書で金を取りに来る。段取りは古典的なオレオレ詐欺の型そのままだ。被害額はおよそ1500万円。親の側が冷静でいられない話題ばかりを選んでくる。

出典:伊勢新聞

7. 「珍木のブレスレットでオークション」、保証金名目で7回送金 埼玉の男性が1493万円

埼玉県内の男性が、SNSで知り合った女性を名乗る相手に1493万円をだまし取られた。男性は8月中旬ごろに連絡を取り始め、珍しい木のブレスレットを買って競売に出せば利益になる、と持ちかけられた。さらに競売の参加には保証金などが必要、と言われ、9月12日から10月15日にかけて、ネットバンキングから犯人側が指定した口座へ7回に分けて振り込んだという。追加で送るお金がなくなり、家族に相談したところ詐欺を指摘され、10月27日に警察へ通報した。警察はSNS型ロマンス詐欺として捜査している。恋愛感情を足場にして、投資ではなく「ブレスレット転売」という聞き慣れない話を持ち込んできたのが特徴だ。金が尽きるまで搾られ、止めたのは家族の一言だった。

8. 投資を辞めたいと伝えると「利益の15%を入金しろ」 大分市の60代女性、1000万円

大分市の60代女性の被害は、8月上旬のFacebookのダイレクトメールから始まった。男性を名乗る相手とLINEを交換し、「言うとおりにすれば利益が出る」と投資を勧められ、勧められた投資アプリを入れた。担当者として示された別のLINEアカウントとも連絡を取り合い、10月だけで8回、ネット経由で計1000万円を振り込んだ。11月3日、男が「米中間選挙(4日)の後は投資をやめる」と言い出す。助言者がいなくなると感じた女性が全額の出金を申し出ると、返ってきたのは、利益の15%を先に入れなければ引き出せないという新たな要求だった。翌4日にはアプリ内の残高がゼロになっており、被害に気づいたという。選挙という実在の出来事を使い、撤退の口実まで用意していた。

9. 見張りと回収役か、台湾国籍の33歳の男を逮捕 青森で現金490万円の詐取未遂

青森県警捜査2課と八戸署は5日、台湾国籍で住所不定の自称会社員、林子期容疑者(33)を詐欺未遂の疑いで逮捕した。10月20日、複数人で共謀し、青森県内の80代男性から現金490万円をだまし取ろうとした疑いだ。この日は警察がだまされたふりをして待ち受ける捜査を行い、別の回収役の男は現場で逮捕された。ただ林容疑者は見張りと現金回収の役とみられ、そのまま逃走していたという。調べに対し、「身に覚えがありません」と容疑を否認している。この男性は10月にも、金融庁の職員を装う男へ550万円を渡す被害に遭っており、警察は余罪を含めて詳しく調べる。受け子は捕まっても、背後で見張る役が逃げ続ける。逮捕までに半月近くを要した事実が、役割分担された詐欺グループの追跡の難しさを映す。

10. 警察官を装い375万円と通帳を受け取った疑い 自称県立高校教諭の59歳を兵庫県警が逮捕

逮捕されたのは、千葉県四街道市に住む自称県立高校教諭の容疑者(59)だ。兵庫県警西脇署などは5日、他の人物らと共謀し、兵庫県多可町の50代女性から現金約375万円と銀行の通帳などをだまし取った疑いで詐欺容疑で逮捕した。報道によると、女性には10月12日までに電話があり、「あなた宛ての荷物に違法薬物が入っていた」「捜査に協力してほしい」と告げられていた。女性は、預金が引き出されたことを不審に思って署に相談し、事件が発覚した。調べに対し容疑者は、現金などを受け取った事実は認める一方、警察官と称して連絡したことは「分からない」と話し、容疑を一部否認している。受け子の肩書が学校の教員だったことに驚く声は多いだろう。ごく普通の職業の人間が、受け取りの現場に出てくる時代だ。

出典:読売新聞

11. 金のネックレスに見せかけた偽物を買い取り店へ、現金約40万円 出雲署が男2人を逮捕

金と偽って、買い取り店から現金を引き出す手口だ。島根県の出雲署は5日、金製品に見せかけたネックレス2本を古物の買い取り店に売り、現金約40万円をだまし取った疑いで、鳥取市の無職の男(55)と、神戸市兵庫区の中国籍の大学院生の男(27)を詐欺容疑で逮捕した。2人はいずれも容疑を否認している。同様に偽物を貴金属として持ち込む事件は、各地で続発している。出雲署は、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる匿流によるやり方とみている。メンバーが固定されず、SNSなどで集まった実行役が使い捨てにされる犯罪組織だ。電話や投資ではなく、貴金属の買い取りという生活に近い場面にまで、組織的な詐欺の手口が広がっている。

12. カンボジア詐欺拠点の通訳役に懲役10年を求刑 「遊びに来ないか」と誘われたと主張、名古屋地裁

カンボジア北西部のポイペトを拠点とした特殊詐欺事件の公判が6日、名古屋地裁で開かれた。中国人の幹部と日本人のかけ子の間で通訳を務めたとして、詐欺と組織犯罪処罰法違反の罪に問われた26歳の被告に対し、検察は「犯行に重要な役割を担った」として懲役10年を求刑した。被告は、旅行中のタイで出会った人物に、現地での仕事ぶりを語られて誘われたと主張した。連れて行かれたのは、塀に囲まれ、銃を持った門番が立つ「オフィス」で、そこで携帯電話とパスポートを取り上げられたという。詐欺拠点とは知らなかったとの訴えだが、検察側は通訳としての関与を重く見た。現地に渡る前の誘い文句が、そのまま事件の入り口になる。日本人の若者が拠点に送り込まれる構図が、法廷で語られた。

13. 幼稚園を装った詐欺拠点、クローゼットに秘密の通路 カンボジアで中国人ら28人逮捕

カンボジアで、幼稚園に見せかけた詐欺拠点が摘発された。香港メディアの香港01が5日に報じたところによると、現地警察は3日午後、スバイリエン州でオンライン詐欺拠点2カ所を急襲した。1カ所はホテルとレストランを装い、厨房の収納棚や壁の奥に作業場を隠していた。複数の浴室の壁をつなげて通路にし、裏庭には逃走用のはしごまで用意していたという。中国籍の13人を逮捕し、PCや通信機器、旅券などを押収した。もう1カ所が幼稚園を装った建物で、クローゼットに秘密の通路があり、敷地の端には塀を越えるための踏み台が置かれていた。ここでは中国籍の13人とカンボジア籍の清掃員2人が逮捕され、警察は押収した電子機器から手がかりを見つけたとしている。摘発を逃れる工夫が、年々手の込んだものになっている。

14. 米財務省がカンボジアのプリンス・グループに追加制裁 幹部が東京の邸宅を妻名義に移した資産移転も公表

アメリカの財務省は5日、ネット詐欺への関与が指摘されるカンボジアの巨大企業集団「プリンス・グループ」について、主要メンバーら4人と、関連する41の法人を新たに制裁対象に指定した。同グループと関係者については、多数の米国人が詐欺の被害に遭っているとして、2025年10月にも制裁が科されている。今回は、すでに制裁対象となっている幹部が、東京都内の邸宅を妻の名義に移すなど、制裁を逃れようとしたとみられる資産の移転も明らかにしたという。日本経済新聞が報じた。詐欺拠点の運営は東南アジアの国境を越えるが、儲けを隠す先には日本の不動産まで含まれていた。拠点を潰してもグループの資金と名義が残るかぎり、組織は形を変えて生き延びる。資金の流れそのものに手を入れる動きが、各国で強まっている。

15. BTS公演で客を追い出して客室を6〜7倍で転売 釜山の宿泊施設の管理者を詐欺容疑で送致

釜山の警察は4日、ある宿の50代の管理者を詐欺の疑いで検察に書類送致したと明らかにした。KOREA WAVEが伝えた。6月12〜13日に釜山で開かれたBTSの公演を観るため、客は1月中旬に通常料金で客室を予約した。ところが公演の約1カ月前、管理者から予約の重複を理由に取り消しを求める連絡が入ったという。警察によると、実際には、予約の重複は約1カ月で解消されており、空室もあった。管理者はそれを知りながら、客室を高値で売り直すために虚偽の説明をしたとみられる。施設は取り消しの前後に、通常の6〜7倍に当たる、1泊50万〜60万ウォン(日本円で5万円台後半から6万円台)で部屋を売りに出していた。警察は週末の花火大会を控え、高値営業を重ねる宿の目を光らせる方針だ。

断言する。詐欺は「口座」「役割」「肩書」の分業で動いている。

山形では口座を開いた男、青森では見張り役、兵庫では受け取り役が捕まった。奴らは電話をかける者、金を運ぶ者、口座を用意する者を切り分け、誰も全体を語れない形で稼ぐ。だが被害者の側に残る共通点も同じだ。投資の利益画面、警察手帳や逮捕状の映像、「AI監視」のマニュアル。どれも本物らしく見えるように作られた小道具にすぎない。出金のために手数料を求められたら、それが詐欺の合図だ。

※各項目は報道各社の記事や公的機関の発表をもとに、編集部が事実を整理して独自に構成したものです。容疑者・被告の氏名は報道時点のもので、有罪が確定したことを意味しません。
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