【詐欺ニュースまとめ 10/4】広島の50代、インスタの“香港の男”に3000万円 タイムズカー、免許証画像など160万件分が流出
10月3日夜から4日にかけて報じられた詐欺関連ニュースから9件。広島ではロマンス詐欺で約3000万円の被害が明らかになり、かけ子の勧誘役の摘発は徳島と広島で相次いだ。タイムズカーでは、本人確認書類の流出が深刻だ。
1. 「ハワイに家を買おう」 インスタの“香港の男”に約3000万円、広島の50代女性
始まりはインスタグラムに届いた1通のDMだった。広島県内の50代女性に、香港出身の41歳「中村俊介」を名乗る男が接触する。「日本に来て暮らしたいから相談に乗ってほしい」。すぐLINEへ誘導された。趣味の話で距離を詰めたところで持ち出したのが“投資”だ。試しに50万円を入れると、口座には約57万円が戻った。実際に増える。ここで女性は信じ込まされる。男の誘いは「一緒にハワイに家を買おう」へ膨らみ、「他の銀行のキャッシュカードは持ってる?」とも尋ねてきた。やり取りは寝ている時間以外ほぼ一日中。名前を間違えられるなど違和感はあったが、「嫌われたくなかった」。被害は約3000万円に達した。女性は今、「洗脳されていた」と振り返る。
2. 外国製の中古車で780万円、納車はなし 山口市の49歳を逮捕
車は届かなかった。山口署は4日、山口市湯田温泉の自動車販売業の男(49)を詐欺の疑いで逮捕した。2024年6月から7月、50代の知人男性に、自分が車を落札したと偽って売りつけ、外国製の中古乗用車の代金として約780万円を振り込ませた疑いだ。契約後も納車はなく、男性は2025年7月に被害届を出していた。男は取り調べで、容疑を認めている。
3. 「借金チャラに」 かけ子要員を海外へ送り出した疑い、徳島で29歳の無職男を逮捕
誘い文句は“海外で研修”と“借金の帳消し”。徳島県警は4日、徳島市の無職、川田寿誠容疑者(29)を職業安定法違反(有害業務目的紹介)の疑いで逮捕した。昨年10月下旬から11月中旬、知人男性を特殊詐欺の“かけ子”にするため勧誘し、渡航費として数万円を渡した疑いだ。男性は11月中旬に渡航し、東南アジアの拠点で電話をかけたと説明している。12月に自力で帰国。今年1月、男性の知人が県警に相談して発覚した。県警は、容疑者が“トクリュウ”の一員との見方で捜査を進めている。
4. 【続報】「海外で稼げる仕事」 広島のかけ子勧誘、長崎市の43歳を送検
広島の海外かけ子勧誘事件で、新たに長崎市の男(43)が送検された。容疑は所在国外移送誘拐未遂などだ。30代の男性に特殊詐欺のかけ子をさせる目的で勧誘し、国外へ移送しようとした疑いが持たれている。この事件では、すでに広島市の会社役員の女ら2人が起訴済みだ。そのうち1人が、面接に訪れた男性に「海外で稼げる仕事がある」と声をかけ、この男を紹介。男が特殊詐欺の仕事内容を説明したとみられている。警察は、背景に匿名・流動型犯罪グループがいるとみて調べている。
5. 免許証の画像など約160万件分 タイムズカー、流出は約660万件 “なりすまし”に悪用の恐れ
会員のアカウント約660万件分の個人情報が流出した。運営するパーク24によると、現会員と退会済みの会員が対象。うち約160万件には、運転免許証や学生証、公共料金の請求書、住民票などの画像が含まれる。9月25日に不正アクセスを検知して判明した。今月1日時点で、不正利用は確認されていないという。顔写真付きの書類が漏れたことで、なりすましによる口座開設やローン契約の恐れが出ている。対策として有効とされるのが、信用情報機関のJICCやCICへの申告だ。パーク24の発表後、2社には問い合わせと申告が殺到している。弁護士が設けた被害者募集サイトには、1日朝の時点で2000人以上が登録した。
6. 【続報】カンボジア拠点の摘発者のスマホに、ラオスの9人が写っていた
ふたつの拠点がつながった。ラオスの詐欺拠点で摘発され、日本に移送された阿部紗耶佳容疑者(41)ら男女9人。警察が、カンボジアを拠点とする別のグループのメンバーを日本国内で逮捕した際、押収したスマートフォンを解析したところ、9人の一部の写真などが見つかった。どちらのグループも警察官を装う手口で似ているという。警察は、容疑者の一部が両方のグループに関わっていた可能性も含めて捜査している。
7. リフォーム代の“偽請求書”を窓口で提示させる 北海道で新手口
道内で8月以降、特殊詐欺グループが新しい手口を使っていることが確認された。住宅リフォーム代などの偽造した請求書を送りつけ、高齢者らをだます。被害者はその請求書を金融機関の窓口で示し、預金を引き出す。その現金を狙うという流れだ。
8. 削除要請はピークで週2000件 ワコール、SNSの詐欺広告に苦悩
著名ブランドをかたる詐欺広告がSNSで後を絶たない。京都の下着大手ワコールも対応に追われ、削除要請はピーク時で週2000件に上った。配信元の海外業者を突き止めて警告するケースもあるという。8月には、情報共有を図る官民連携の組織が発足した。ただ、膨大な情報があふれるSNSで詐欺広告を完全に抑え込むのは難しく、根絶のハードルは高い。
9. 孫をかたる手口 岩国の90代女性が140万円
山口県岩国市の90代の女性が、孫をかたる手口の詐欺で140万円をだまし取られた。岩国署が4日までに明らかにした。報じられている情報は、この範囲にとどまる。
断言する。奴らの入口は、いつも“親切”と“好意”だ。
ハワイの家、研修、借金チャラ。優しい言葉で近づき、気づけば3000万円、気づけば海外の拠点だ。顔写真つきの書類が漏れた事件もある。いま起きているのは、手口の使い回しではなく、手口の進化だ。偽の請求書まで使って窓口をすり抜けようとする。疑うのは恥ではない。警戒の手を緩めない側が勝つ。