【番外編】登録番号まで掲げて「高速取引業者」を装った無登録業者 関東財務局が警告、IPO配分の話は嘘
2026年7月22日、関東財務局は、シンガポールの高速取引業者の社名と登録番号を勝手に掲げた無登録業者に警告した。IPOの配分に関われると説明していたが、それは嘘だ。判定は詐欺の疑い濃厚。
- サギ速の判定
- 詐欺の疑い濃厚
- 調査対象
- Qube Research & Technologies Singapore Pte. Ltd. の商号等を詐称した業者(名称・所在地は不明)
- 公的な情報
- 金融庁 無登録で金融商品取引業を行う者の名称等
発端
金融庁の無登録業者の警告一覧には、令和8年7月の分として「不明(高速取引行為者Qube Research & Technologies Singapore Pte. Ltd.の商号等を詐称)」という項目が載っている。
10月31日、詐欺被害の投稿掲示板「詐欺相談なび」の新着一覧にも、「Qube Research(偽)」という名前が並んだ。
編集部が調べたこと
金融庁の一覧に載っていた内容
一覧では、この業者は名称も所在地も「不明」とされ、高速取引行為者として登録を受けている会社の商号などを詐称していたと記されている。勧誘資料に基づく記載で、業者名等は虚偽の可能性がある、という注記が付いている。警告は令和8年7月分だ。
関東財務局の警告文
関東財務局の警告ページによると、警告日は令和8年7月22日。この業者は、ウェブサイトとSNSの両方で、金融商品取引業を行う旨を表示し、「有価証券の募集の取扱いを行う」と掲げていた。ウェブサイトには会社名として「Qube Research & Technologies Singapore Pte. Ltd.」、登録番号として「関東財務局長(高速)第84号」を載せていた。これが登録を受けた高速取引行為者の商号等の詐称にあたる。
IPOの配分に関われるという説明
財務局によれば、この業者は、IPO銘柄の配分に関与している旨の虚偽の説明もしていた。高速取引行為者は、IPO銘柄の配分に関与できない。つまり「人気の新規上場株を回してもらえる」という売り文句そのものが成り立たない。財務局はあわせて、高速取引行為者が日本国内の一般の人に投資勧誘を行うことは法令上認められていないこと、金融庁や財務局が個別の業者と業務提携することはないことを注意喚起している。
編集部がしていないこと
警告文にはウェブサイトのURLもSNSのアカウント名も書かれていないため、サイトそのものは確認できていない。登録、ログイン、入力、送金、問い合わせはしていない。確認したのは、金融庁の一覧と関東財務局の警告ページの記載だけである。出金できなかったという個別の投稿は、元の投稿として示せるものを確認していないため、判定の根拠にはしていない。
- 金融庁の無登録業者の警告一覧に、高速取引行為者の商号等を詐称した業者が令和8年7月の分として載っている(根拠:金融庁 無登録で金融商品取引業を行う者の名称等)
- 関東財務局は令和8年7月22日、この業者がウェブサイトに実在の高速取引行為者の社名と登録番号を掲げ、IPO銘柄の配分に関与していると虚偽の説明をしていたと公表した(根拠:財務省関東財務局 無登録で金融商品取引業等を行う者について)
- 業者の実名と実際の所在地
- ウェブサイトとSNSの具体的な名前
- 被害に遭った人の数と金額
- 実際に出金できなかった例
相手側の言い分
名称も所在地も不明で、ウェブサイトの URL も公表されておらず、連絡先が確認できないため、問い合わせはしていない。
断言する。実在の会社の名前と登録番号を借りた勧誘に、金を預けるな。
この業者は、実在する高速取引行為者の社名と登録番号を勝手に掲げ、IPOの配分に関われると説明していた。財務局は、その説明は虚偽だと公表している。高速取引行為者が日本の一般の人に投資を勧めること自体、法令上認められていない。立派な社名と登録番号が書いてあっても、それは信用の証拠にならない。借り物の看板かもしれないからだ。勧誘されたら、入金する前に、財務局の公表を確かめること。
Qube Research & Technologies Singapore Pte. Ltd. の商号等を詐称した業者(名称・所在地は不明)、またはよく似たサイトで「出金できない」「税金や保証金を求められた」「個人名義の口座に振り込まされた」という方、勧誘を受けた方の情報をお寄せください。編集部が調べます。提供者の身元は公表しません。
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