【番外編】出金を申請したら「ポジションがあるから無理」――返事を待つ間に残高3万円、海外FX「GSTrade」は詐欺確定
海外FX「GSTrade」のコピートレードで、出金を申請しても「ポジションがある」と返され続け、その間に残高が3万円まで減ったという相談が出た。金融庁が無登録で警告した業者でもある。判定は詐欺確定。
- サギ速の判定
- 詐欺確定
- 調査対象
- GSTrade(GSトレード/Global Seek Limited)(gs-ltd.hk)
- 公的な情報
- 金融庁 無登録で金融商品取引業を行う者の名称等(令和2年3月・Global Seek Limited)
発端
「詐欺にあったのでしょうか?」――2026年9月10日の夕方、Yahoo!知恵袋に1通のSOSが投稿された。GSTradeでコピートレード(他人の売買をそのまま真似る取引)をしていた人からだ。出金を申請したのに4日間返事がない。やっと来た返事は「ポジションを持っているから出金できない」。強制決済して出金したいと問い合わせると、6日後にまた同じ文面。その2日後、真似る相手から「資金が減って申し訳ない」と連絡が来て、残高は3万円になっていた。
Googleでは今も「GSトレード 出金」「GSトレード 口コミ」と調べる人がいる。この1通を発端に、編集部はGSTradeの素性を洗った。
編集部が調べたこと
出金を止めている間に、金が消えた
相談の時系列を並べる。出金申請。4日間の沈黙。「ポジションがあるから出せない」。決済して出したいと頼む。6日間の沈黙。同じ返事。急いでいると何度メールしても返事はなく、2日後に残高は3万円。出したいと言った客の金を、出させないまま動かし続けた。増減はコピートレードのせいだ、では済まない。正規の業者は、出金の申請があれば出金する。客が決済を求めれば決済する。相談者の入金は、銀行からいったん別のサービスに入金し、そこからGSTradeへ資金を移す形だったという。
金融庁は6年前に警告している
金融庁が公表する無登録業者の一覧に、この名前がある。業者名は Global Seek Limited。インターネットで店頭デリバティブ取引の勧誘をしていたとして、令和2年(2020年)3月に警告を受けた。FX取引のサービス名は「GSTrade」、区分は海外。日本の客にFXを売るには登録が要る。警告から6年以上たった今も、日本語のサイトは開いたままだ。
サイトの時計は止まっている
2026年9月30日、GSTradeを名乗る日本語サイト(gs-ltd.hk)を見た。画面の下には「copyright 2018」。ソーシャルトレーダーの成績グラフの日付は2017年。お知らせ欄には「3月29日(金) 復活祭」という休場の案内が出たままだ。3月29日が金曜だったのは、直近では2024年。連絡先は香港の住所とメールアドレスだけで、電話番号はない。英語、中国語、タイ語、アラビア語など8つの言語に対応とうたう。客の金を預かる業者のサイトが、何年も手入れされていない。
去年は「勝手に全額出金されていた」
知恵袋をさかのぼると、2025年3月にも相談がある。GsTradeで運用していたところ、頼んでもいないのに全額が出金されていることに気づき、サポートに問い合わせたという内容だ。出したいときに出せない。出していないのに出ている。どちらも、口座の金が客の手の届かないところで動いているということだ。
- GSTradeのコピートレードで出金を申請したが、4日後と6日後に「ポジションを持っているから出金できない」と返され、出金されないまま残高が3万円に減ったという相談が、2026年9月10日に投稿されている(根拠:Yahoo!知恵袋(2026年9月10日の質問))
- 金融庁の無登録業者の一覧に Global Seek Limited が載っている。インターネットで店頭デリバティブ取引の勧誘をしていたとして令和2年3月に警告、サービス名は「GSTrade」、区分は海外(根拠:金融庁 無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について(HTML版))
- GsTradeで運用中、依頼していないのに全額が出金されていたという相談が、2025年3月11日に投稿されている(根拠:Yahoo!知恵袋(2025年3月11日の質問))
- 9月10日の相談者が使っていたサイトのアドレス(相談には書かれておらず、相談者自身も「偽物のサイトではないか」と不安を書いている)
- 相談者が真似ていたトレーダーと、GSTradeの運営との関係
- 運営の実体(サイトに書かれた香港の住所に事務所があるかどうか)
- 同じ目に遭った人の数と金額
相手側の言い分
サイトの連絡先は香港の住所とメールアドレスだけで、電話番号がない。金融庁から無登録業者として警告を受けている相手であり、編集部から連絡は取っていない。
断言する。「ポジションがあるから出金できない」は、出さないための口実だ。
出金を申請したら出金する。決済を頼まれたら決済する。まともな業者がやることはそれだけだ。返事を何日も寝かせ、同じ文面を繰り返し、その間に残高が溶けていく。これを相場のせいにはできない。しかも相手は、金融庁が6年前に無登録で警告した業者である。コピートレードは、自分の金の操作を他人に渡す仕組みだ。渡した先が登録のない業者なら、取り返す手がかりはほとんど残らない。
GSTrade(GSトレード/Global Seek Limited)、またはよく似たサイトで「出金できない」「税金や保証金を求められた」「個人名義の口座に振り込まされた」という方、勧誘を受けた方の情報をお寄せください。編集部が調べます。提供者の身元は公表しません。
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